楽勝!英会話上達

−英語を生かした仕事−

i翻訳

【翻訳という仕事】

翻訳と聞いて、何を思い浮かべますか?

やはり、最初に考えつくのは
「ハリーポッター」や「指輪物語」などの
文学の翻訳でしょうね。

しかし、翻訳の仕事の中で、文学の翻訳は
かなり少数派なんです。

文学の翻訳は、「出版翻訳」とも言われています。
やりたい人が多い翻訳のジャンルのひとつです。

もっとも人気が高く、倍率も高いのが
「映像翻訳」です。

つまり、映画の字幕を作る翻訳です。
あるいは、テレビドラマやDVDの吹き替え翻訳です。

字幕翻訳では「戸田奈津子さん」が有名ですね。
彼女にあこがれている人はずいぶん多いんです。

もっとも人気がないのだけれど、一番需要があるのが
「産業翻訳」「ビジネス翻訳」「実務翻訳」などと
言われている翻訳です。

ハードやソフトのマニュアル、説明書、論文、
社内レポート、プレゼンの書類、契約書といった、
ほとんど一般の人の目に触れることのない翻訳です。

あまり人に知られていない仕事なんですが、
実はすべての翻訳の中で、この「実務翻訳」の仕事が
一番需要があるんです。

 

【翻訳者は英会話ができるか?】

ずばり、「英語がしゃべれなくても十分翻訳はできる」と言い切れます。

もちろん、英会話はできればそれにこしたことはないでしょう。

しかし、実情は違います。

たとえば、私の以前努めていた翻訳会社では、
英語がしゃべれる翻訳者は、20人中3人ほどでした。

その翻訳会社には、ネイティブ・スピーカーの英文チェックをする人がいたのですが、
みんな彼と英語で話をするのを避けていました。

でも、そんな人たちも翻訳者としては一流でした。

 

【ある有名翻訳家の話】

翻訳界では有名な、ある賞をとった文芸翻訳家の先生がいます。

その人は、50歳を過ぎて初めてあこがれのニューヨークに旅行し、
パイプをくゆらせながら遺産で地下のバーに行って、
バーテンにドライマティーニを注文しました。

しかし、彼の英語はバーテンにどうしても通じなかったというのです。

黒柳徹子さんも、初めてアメリカに行ったとき、
「セサミ・ストリート」という英語がアメリカ人に通じなかったと嘆いていました。

おそらく、イントネーションが間違っていたのでしょう。

日本語には、イントネーションで区別する習慣が
ありませんから、どうしても棒読みになってしまいます。

イントネーションは大事です。